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ギルドを解散することに決めた記録

3/29 あれから

(終)、としておいて、 続きを書くのはよくある話。

 

今月いっぱいで、ギルドの最後の場所であるDiscordサーバーを消す。

残しておいてもいいだろうし、そうしているギルドもあると思う。私は、ギルド本体がないのにサーバーだけが残る理由にイマイチ何かを見出せないから、消す。

私の中にある「ギルマス要素」を全て消し、ただの1プレイヤーになる。

 

ギルマスという肩書きを外して遊んでみた2ヶ月。

最初の、といっても割と最近まで、罪悪感が凄すぎて病んだ。仲間から結果的に居場所を奪っておきながら、ゲームを楽しめて、やりたいことを叶えてしまっている自分に、罪悪感が止まらなかった。

それでも、日々の運営に割いていた頭に余白が生まれたことで、確実にやりたかったことができている。

教えてもらうことは概ね理解できるし、新しい疑問や、こうかな?ああかな?こうしてみたらどうなるかな?と次に繋がる要素が生まれてくるのだ。

 

比較的、優等生として勉強もぼちぼちやって、地頭は悪くない(と思う)はずなのに、何故こんなにも理解できないのか?と思っていたけれど、

頭にもキャパがあるので、後回しになれば当然無理なのであった。

色々私に教えてくれている友人が「成長が見ていて楽しい」と言ってくれた。

私も、自分の成長を実感しているし、何より出来ることが増えていくのが楽しい。勝っても負けても得られるものがある。

みんな、こんなふうに楽しんでいたのかと思うと、今からそれを味わえるのは案外悪くないのかもと思う。

 

運営陣、それからギルマスとして、合わせて2年半以上。私が引退するまでは、この運営側からの視点は消えないと思う。

そういう遊び方はやはり楽しい。ギルドがひとつずつ強くなっていく様子、これまでより一歩踏み込んだチャレンジをする仲間を応援すること。

 

わたしの強みは、自分がその土台作りをしてきた経験があることだ。

さりげなく押し付けがましくなく応援したり、誰よりも最初にナイス!と言って良い空気感を作る。ギルドによって合う合わないはもちろんあるが、幸い私が作ってきたギルドと、同じ空気感のギルドで遊べている。

ギルマスじゃないからこそ出来ることも多い。私もそんな、さりげなく気を遣ってくれるメンバーに何度も助けられてきた。

 

その経験が、私の何にも代え難い財産になった。

たかだかゲームで。それでも、画面の向こうにいる多くの人たちと共有した時間や喜びは、私にとっては「人としても成長させてくれる」大切な思い出になった。

 

またどこかで会うなら、敵でも味方でも、全力で遊びたい。

そしてその時には「え?本当に同じ人だよね?」と思われるくらいには強くなって成長していたい。

 

 

本当に、今でも解散を選んだことを申し訳なく思う。

それでもやはり、あそこから無理をして続けていれば、それこそ今日の時点でまだゲームをやっていたか分からない。3月は特に、生きるだけで精一杯な忙しい期間だった。

運営が思うようにいかない、大変だと、皆が見れる場所で愚痴をこぼすギルマスたちを眺めては、あぁ私は絶対にこうなりたくなかったのだと痛感した。

色んな運営の事を、私にしかやれないレベルまで引き上げてしまったのが最大の反省点だ。

引き継げない状態にしてしまった。そうしたくなくて土台を作ってきたはずなのに。

皮肉な事に、それがギルドの良さにもなっていたから、やはり引き継げなかった以上は解散の他になかった。本当にごめんなさい。何度謝っても、最後まで、自分自身が私を1番許せない。

 

 

それでも、楽しくゲームできている。

また環境に恵まれた。

力になりたいと思えるギルドに出会えた。

やりたいことを理解してくれて応援してくれる、新しい仲間に感謝しながら、

これまで頑張ってきたことも活かしながら、

また今日も、ぼちぼち遊ぼう。

1/27 このブログを書いた理由 (終)

このブログは、私がギルドを解散することを決めてからの、心境の変化や葛藤を書いてきた。

たくさんのゲームがあり、たくさんのギルドがあり、その分だけギルマスがいる。

真面目で優しい人ほど余分に傷付き、悩んで病みやすい。

私自身、解散を考えたときに、同じくギルドを解散したギルマスのブログなどをたくさん読んだ。ゲームは違えど、同じギルマスだ。共感できることもたくさんあった。

 

だから私も、解散や引き継ぎで悩んでいるギルマスの力になりたいと思った。

解散して荷は軽くなったが、嫌になって辞めたわけではないので、喪失感もすごい。

そういうことも書いておきたかった。

 

真面目な人ほど頑張りすぎるが、どうか壊れる前に考え直してほしい。

だけど、やり切ったと思うまで頑張れないと、またどこかで中途半端に運営に関わり、ズブズブと沼にハマっていくんじゃないかと思う。成仏できないような、そんな感じで。

 

だから、少しでも後悔しそうと思うなら、とことんやれることはやった方がいい。心と身体を壊さないことを大前提に。

ギルマスの良いところは、自分の考えでギルドを動かせることだ。良くも悪くもギルマスの采配で決まる。

やってみて、もう無理だ!と思えば、その時には解散でも引き継ぎでも考えた方がいい。

 

 

そしてもうひとつ。

ギルマスは常々孤独な存在だから、SNSで新しい関係を待った方がいい。周りにいる仲間だけではなく、外からの刺激をもらった方がいい。

私は運営するにあたって、視野が狭くならないようにSNSで繋がりを作った。そこで得られたもので良さそうなことは、ギルドに取り入れた。

井の中の蛙にならないように、と思っていたが、結果的にそれが、私の次の道に繋がった。

 

 

頑張っているギルマスさんへ、

自分で頑張りをきちんと認めてあげて、そして心に無理をしないように。頼れるところは頼る、それもまた難しいんだけれども…

解散はひとつの方法ですが、やはりホームを失うという喪失感はめちゃくちゃ大きいです。その覚悟ができないうちは、解散はしない方が賢明です。

背負うもの大きいけれど、得られるものも大きい、それがギルマスだと思います。

頑張って、と無責任には言えませんが、悩んでいるギルマスさんの、何かヒントにでもなれば嬉しいです。

 

 

このブログは、ここで終わり。

書き捨てになるが、はてなブログアプリも消そうと思う。

文字にすることで、罪悪感や葛藤で壊れそうな自分の心をギリギリ保つことができた。

 

改めて、関わってくれた全てのみなさん、ありがとうございました。

そして、これからお世話になる方々、どうぞよろしくお願いします。

もう少しリアルの生活に向き合い、ゲームとのちょうど良い距離感を模索しながら、もう少し頑張ってみようと思います。

本当に、ありがとうございました!

1/27 一夜明けて

昨晩、ギルドを解散した。

 

最後のイベントには懐かしい顔も参加してくれて、あぁこれぞうちのギルドだ!というチームワークで有終の美を飾れた。

勝っても負けてもいいと思っていたが、勝てると嬉しい、勝つ喜びを教えてくれたのもまた、仲間達だった。

 

久しぶりにワチャワチャとVCで喋り、初めて喋って「え!男性だったの!?」なんてサプライズもあり。笑

最後の最後にたくさんの人が集まってくれて、卒業式のような雰囲気で終われた。

 

その間にも想像以上にたくさんのメールをいただき、みんな本当に嬉しい言葉を書いてくれていた。

みんな、ギルドを愛してくれていた。

分かってはいたが、改めて本当に感謝の気持ちで溢れた。

同時に、このアクティブさや規模を維持できなくなると分かっていたから、やはりこれで良かったのだと思えた。

 

思いも伝えられた。

やりきった。

一夜明けてもまだ、落ち着いてはいない。

当然だ、3年在籍して、この1年間は全力で貢献して来た場所を手放したのだから、そんなすぐには受け入れられない。頭では分かっていても。

 

それでもやはり手放したものは大きく、喪失感も大きいものの、同時に肩の荷も降りた。

周りを気にしながら遊ぶのはもう性格的に仕方ないとしても、ただの1プレイヤーとして遊べることは思った以上に身軽だった。新天地に来て数時間だが、こんなに違うものかと驚いている。

 

新顔を受け入れる側だった私が、新顔として迎え入れてもらう、また新しい経験を始めようとしている。

しばらくはゆっくりとリハビリをする。

自分のために遊ぶなんて、やったことがない。それができるようにならないと殻が破れない。

そんな状況を理解してくれている友人がいる場所に来たのだから、少し甘えて、ゆっくりマイペースに過ごしてみようと思う。

 

本当に、私についてきてくれた人、

楽しんでくれた人、

みんなありがとう。

また会った時に、強くなったなぁ!と思ってもらえるように、それを目標に、また頑張ってみようと思う。

1/26 本日解散

なんだかんだで、解散の日がきた。

今日の日付が変わる瞬間で、ギルドとしては4年半、私のギルマス歴としては1年に終止符を打つ。

 

今日の戦闘イベントのために、懐かしい顔が何人か集まってくれた。そして、想定していたよりも多くの人が最後まで残ってくれた。

もう最後は灯火のように数人で過ごすのかと思っていたから、本当に嬉しい。

 

何度も、これで良かったのかと考えた。

もちろんこれ以上頑張れはしないと解っていたから、今更どうこうはできないのだが。

でも、非常時に備えて意識がしっかりしてるうちに終活をしておきたかったり、重要な書類はまとめて「これさえ見ればどうにかできる」としておきたい、みたいなタイプの私にとっては、

結局これ以外に無かったのだろうと思う。

 

もう、仲間の旅立ちを、引き留めたい気持ちに蓋をしながら笑顔で見送り続けることにも疲れていた。

みんなで一斉に、卒業式のように新しい場所に出発できるなら、それがいい。私の罪悪感の問題だ、ずるい人間である。

 

形あるものはいつか終わるし、何ならこのゲームですらサービス終了がくればそこで終わりだ。

「推しは推せる時に推せ」ともいう。

私も好きなグループの突然の「大切なお知らせ」にショックを受けた経験があるが、それを人にやる側になるとは思いもしてなかった。

 

それでも、やり切った。

たくさんの温かい言葉やねぎらいのメールをもらい、それが私のやってきた事なのだと思えた。

最終日、しっかり楽しんで、しっかり感謝を伝えて、そして私も旅立とうと思う。

1/19 エネルギー

私は、強くなりたいと思うものの頭が追いつかずにポンコツ…という残念なプレイヤーだ。

ポンコツなのに頑張っている姿を見せれば、それが誰かのモチベーションになると思っている。ずっとそうして頑張ってきた。

 

ただ、ポンコツポンコツなのだ。

本当は一緒の目線で頑張れる仲間が欲しかった。

頑張っててすごい!と思われたいわけではなかった。

理解の深い仲間達の中で、いつまでも成長できない自分がコンプレックスだった。

 

本当はずっと、隣で一緒に悩んでくれる人が欲しかった。でも、悲しきかな、うちのギルドにはいなかった。

理解の深い人か、

よく分かんないけどとりあえず楽しいからOKっぽい人か、

自分にはそんなのは無縁と思ってる人か。

 

あれやってみよう!これはどう?と、分かってないくせに声を上げ続けることにも疲れていた。

新天地では、これまで晒せなかったポンコツっぷりをしっかり出して、そしてひとつずつ成長していきたい。

1/18 やりたかったこと

「またいつか、私や他のメンバー達と一緒に遊びたい」

と言われた。言ってもらえた。

まだこれを、素直にありがたいと受け取るまでになれてない。申し訳なさが8割。

 

「どこに行ったらいいか分からない…」

という声ももらった。

 

そういえば、運営メンバーの中で1番波長のあっていた彼は、私が解散を切り出すより前に移籍を申し出ていた。それは、明確に「やりたい事や目指すところ」があったからだ。

今いる環境で楽しむよりも、強くなりたいという目標があった。

そして私自身も、自分のやりたいことが運営の後回しになっていることに、もどかしさを感じていた。

逆に言えば、2人に「強くなりたい」という共通の意識があったから、ここまでものすごいスピードでギルドが成長してきた。感謝している。

そしてある程度まで強くなった時に、2人ともが自分自身とギルドの成長を天秤にかけて、結果的に自分を選んだ。私は大半リアル都合もあるが…。

 

だが、彼が既にいなくなった現状、引っ張るエネルギーのほとんどを私1人で…は担えなかったであろう。

遅かれ早かれ、ギルド解散は避けられなかった。

私の最後のワガママで、1番ギルドとして勢いがあって華があるときに終わらせる。そしてギルドとしての箱もDiscordも全て消す。未練を残さないために。

 

ただそれは、私にとって、だ。

いくらひと月半ほどの最後の時間を残すとはいえ、特に長く在籍してくれた人、そしてやりたい事よりも「居心地の良さ」で楽しんでくれていた人にとっては…ということに改めて気付いた。

なぜ気付けなかったか。私に余裕が無くなっていたから。そして私にやりたいことがあったから。

文字にすると酷いものである。自己嫌悪。

 

居心地の良さは中々代え難い。

同時に、今いるメンバーで変わっていくので、ずっと同じなわけでもない。

それでも私がいればある程度の基盤は保たれるであろう、私がいれば。それができなかった、のだが。

 

成長するだけが楽しみではない。

ゲームだからこそ、のんびりぼちぼち楽しむのもまたひとつ。

その視点を改めて忘れないようにして、これからはただの1プレイヤーとして周りを気遣いながら遊べたらいいなと思う。その考え方自体がもう既に、運営側の考え方なのだが。笑

 

 

 

もうひと月ほど、罪悪感を常に抱いたまま過ごしている。正直疲れているのは事実。

だが、これがギルドとギルメンにできる最後のこと。もう何も頑張らなくていい。

そろそろ最後の挨拶のメール文面も考えなくてはならない。いよいよ終わりが近づいてきた。

1/15 同じ熱意

ずっとSNSでは繋がっていたが、あまり深く話したことはない人がいた。彼女もギルマスをしており、彼女の話していることを見る限り、自分と似たような雰囲気を持っているだろうと思っていた。

 

今回私のギルド解散において、初めて深い話をした。やはり、彼女がギルドに対して持っている愛情は深かった。私とは少し違うが、私より、より愛情面が強い人だった。

 

ギルマスというのは結局孤独だ。

ギルマス同士で「わかる〜!」なんて話はできるが、やはりそれもそれぞれがギルドに大して抱く思いや熱量が違えば、なんとなく上っ面の同調になる。仕方ないのだ、結局孤独だから。

 

彼女は、私が初めて、同じ熱量で話せて共感できる人だった。同時に、彼女からも私をそんなふうに言ってくれた。

嬉しかった。こんなにギルドとメンバーを想っていること、想うからこその苦悩を、自分のことのように話して聞ける人がいて、幸せだと思った。

彼女もまた、色々思い悩みながらも踏ん張っている。

無責任な応援はできないが、引退にしろ解散にしろ、自分自身が「やり切った」と思えるところまで走り切らなければ、成仏できない後悔を抱えながら引退詐欺をするようなプレイヤーになってしまうのだ。

彼女がどこまで頑張るかは分からないが、絶対に応援するし、何かあれば絶対話を聞く。どうか、自分の理想とする形で終われる日まで走ってほしいと思うばかり。

 

 

実は、彼女が運営するギルドに行こうかな、と思っていたが、あまりにも考え方のベクトルが近すぎて、今行ったらまたズブズブと裏方の楽しさに飲まれると思った。

私は私のやりたいことを叶えなければ、ギルドを解散した意味がない。きちんと自分が成長できなければ、仲間に顔向けができないのだ。だから、次行くところの、その次に行こうと思う。

 

おいでよ!と言ってくれる人がいる有り難さ、繋がりに感謝するばかりだ。